太陽光発電所投資の基礎

用語集①~太陽光発電事業関連(発電関連)~

太陽光発電事業について興味を持った、もっといろいろ知りたい!という方の前に立ちふさがるのが電気や太陽光発電設備に関する専門用語の数々ではないでしょうか?

字面から「なんとなくこういう意味かな?」「字面ではわかるけど、実際よくわからない」

という言葉がある方のために、「用語集」を作成していこうと思っています!

FITマンと一緒に太陽光発電について勉強しましょう!

Let’sお悩み解決!!

ポイント

■これから太陽光発電事業を始めたいのに、用語の意味が分からない方

■教科書通りの意味ではなく、実践的な用語集を探している方

これから作り上げていく途中でもあり、重要かな?という順に記載していっています!

気になる言葉は目次をクリックしてみてください!

■低圧発電所とは

FITマンの様な会社員が投資する機会が多いのが、低圧発電所です!

価格帯は個々に違いますが、500万円~2,500万円が中心かと思います。

辞書的には低圧配電系統に接続される太陽光発電所のことです。

FITでは50kW未満(パワーコンディショナー(PCS)で)の設備がこの低圧発電所に分類されています。

システム規模が10kW未満の発電所は住宅用発電所、10kW以上の発電所は事業用低圧発電所または産業用低圧発電所などの名称で呼ばれます。

■高圧発電所とは

高圧配電系統に接続される太陽光発電所のことです!

FITでは50kW以上の設備がこの低圧発電所に分類されています。

事業用高圧発電所、産業用高圧発電所などの名称でも呼ばれます。

価格帯で考えますと、現在(2022/3時点)では7,000万円前後以上というイメージになっています。

定格出力が2000kW以上の太陽光発電所は特にメガソーラと呼ばれ、「特別高圧」の区分にあたります。

FIT適用、非適用に関わらず高圧発電所を所有する場合には、電気事業法により保安管理・メンテナンスが義務化されています。

発電所を安全に維持・運用するために保安規定を定めたり、電気主任技術者を選任したりして、その内容を届け出なくてはなりません。

この保安管理等は義務なので、管理費用(年間6万円前後、売電収入の約2~5%程度)がかかりますので、注意が必要です。

■売電収入の計算式

「発電量×1kWhあたりのFIT売電価格」で計算することができます。

上記発電量は「①日射量×②損失係数×③パネル定格容量」で求められます。

①「日射量」は1㎡あたりにさしこむ日射の強さ

②「損失係数」は太陽光発電が発電するうえで発生するロス分

③「パネル定格容量」は太陽光発電設備に含まれる太陽光パネルの定格出力量の合計

発電量を計算する時には、日射量とパネル定格容量の単位は揃えて計算します!

たとえば、パネル定格容量を「kW」で計算する場合は、日射量も「kW/㎡」で計算しますし、パネル定格容量の単位を「W」に換算する場合は、日射量も「W/㎡」で計算を行います。

■過積載

太陽光発電での過積載というのは、PCS(パワーコンディショナ)の容量を超えた太陽光パネルを接続することを意味しています。

例えば低圧発電所を例にとると、容量の最大限(50kW未満)である49.5kWのPCSに、100kWの太陽光パネルを乗せることを意味します。

過積載の状態でPCSの容量を超えて発電した場合、PCSの容量を超えた分の発電量は売電出来ずに捨てられてしまいます(ピークカット)。

ちょっともったいないように思ってしまうかもしれませんが、実際にはパネルの容量いっぱいに発電できるようなピーク時間は年間を通してもそんなに多くありません。

一方、日射ピーク以外の時間帯の発電量は過積載の割合に合わせて増えるため、トータルで判断すると売電量を増やすことができます。

太陽光発電システムを「過積載」の状態にして運用することは発電所設置コストが下がってきた今では一般的です!

ただし既にFIT認定を受けた10kW以上の設備に対して、後付けする形でパネルを増やして過積載にする場合には設備の変更申請が必要です。

この場合、設備全体のFIT売電価格が最新のFIT価格に変更されるためご注意ください!

FIT認定時に過積載状態で申請を行う場合は問題ありませんのでご安心ください!

■ピークカット

太陽光発電におけるピークカットは、PCS(パワーコンディショナ)の容量に合わせて発電量を削減することを意味します。

PCSの容量を超えて太陽光パネルを積載することを既出の通り「過積載」と呼びます。

過積載状態で運用をしていると、日射量が強い時間帯は、発電電力量がPCSの容量を超過することがあります。

このとき、PCSの容量を超えた発電量は売電されず捨てられてしまいます。

(ただ、実際に雨の日はピークカットなぞほど遠く、晴れの日のピークカットが恋しくなるものです・・)

発電量のピーク時に電力量がカットされる現象や、カットされた電力量自体をピークカットと呼びます。

■配電系統とは

電力を需要家(電力を使う人)のもとへ運ぶためのルート、及びそのルートに含まれる発電所や送電線、変電所や配電線などの総称です。

電圧が200V以上のエリアを低圧配電系統、6000Vのエリアを高圧配電系統と呼びます。

■低圧とは

正式名称は「低圧電力」です。

提供電圧が200V以下の電圧規模に属する電力のことです。

契約電力では50kW未満、一般家庭や商店や飲食店、事務所などで使われています。

■高圧とは

正式名称は「高圧電力」です。

提供電圧が6000Vの電圧規模に属する電力のことです。

契約電力では50~2000kW未満の範囲に属しています。

中小規模の商業設備や工場、病院などで使われる電気です。

■定格とは

定格出力のことです。

太陽光発電における定格出力は、太陽光発電設備が一定条件のもとで出力できる電力量のことをさします。

例えば1枚100Wの定格出力を持つ太陽光パネル10枚で構成されるシステムは1000W(1kW)の定格容量を持ちます。

この1kWというのは、エアマス1.5、日射1kW、パネルの表面温度25℃という条件下での出力を意味しています。

なので晴れた日の昼間は常に1kW発電するというわけではなく、日射量やパネルの表面温度によって発電量は変動します。

この想定値からズレてくると故障やパネルの劣化等が発生しているのかもしれませんね!

この条件はSTC(標準試験条件)と呼ばれていて、JISによって定められています!

■エアマスとは

太陽光が地上に届くまでに通過する大気量です。

日本付近の緯度の地上では1.5が平均的なエアマス量となります。

■損失係数とは

太陽光発電が発電するうえで発生する損失(ロス)を表現するための数値です。

主に発電量シミュレーションを行う場合に用いられます。

太陽光発電ではパワコンの変換効率、太陽光パネル自体の変換効率、またパネル表面の汚れや劣化、配線による電力損失等により、規定通りの発電量を常に確保できるわけではありません!

これらの損失項目を1つの係数として表現したものが損失係数です!

日本では一般的に0.85という値が用いられています。

(実際の電力損失量はシステムのメンテナンス具合や設置からの経年数、設備の品質などにより変わります。)

kWとWの違い

太陽光発電設備の容量はkW(キロワット)やW(ワット)といった電力の強さで表現します。

この数値が大きいほど発電量が大きくなります!

WをkWに直す場合は、W数を1000で割ります。4,000Wは4kWと等しいということです。

Wの上はkW、kWの上はMW(メガワット)、MWの上はTW(テラワット)というように増加します。

MW級の太陽光発電所は「メガソーラ」と呼ばれています!羨ましい!(笑)

■kWとkWhの違い

kWは瞬間的な電力の強さですが、kWhは1時間分の積算電力量を意味します!

■kWh=電力(kW)×時間

例えば太陽光発電で9:00ちょうどの瞬間の発電は200W、この200Wが1時間ずっと続いた場合の発電量は200Whとなります。

■まとめ

今回は太陽光発電事業関連で用いられる語句について解説しました!

興味のある分野でも疑問が生じるとそこから理解が進まなかったりしますよね。

FITマンのサイトの中に「これってどういう意味なんだろう?」という用語が他にもあったら、遠慮なくお気軽にご質問ください!

関連用語の第二弾、開催させて頂きます!

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